バルチック艦隊技術将校,ポリトゥスキーの日記

11月28日

今夜雷雨あり。激しい雷鳴が轟いたというが,私は熟睡していて知らなかった。今朝9時,上陸した士官たちはリブレウィールから帰艦し,多くの面白い話を持ってきた。
彼らは植物が豊富なのに驚いていた。果実とオウム二羽を携えて帰ってきたが,一羽は10フランで買い,もう一羽はカトリックの司祭から進物として果実とともに提督に贈られたものだという。
過日,金を与えた官吏が親切に我々の将校たちを案内した。彼が我々と別れて帰る際に,前日のようなことをされては困ると思い,何度も「何もしてくれるに及ばない」と繰り返していた。
我が将校たちはその地の王を訪問,王は英国の海軍服に三角帽をかぶって将校たちを謁見した。その妃にも面会し,王と妃とともに記念写真を撮った。だれかは,過日フランス貨を欲しいと言ってきた寡婦の女王と腕を組んで写真を撮った者もいた。王の女官の中には酒に酔っている者もいた。その王は72歳になるそうであるが,その長兄が亡くなったので,その後を継いで王位に就き,今日で二日目だという。
第一の女官はマルガリータといい,老いた黒人で,なかなか精悍な婦人である。彼女は裸足で駆け歩いていた。ただし,ここの住民は概して布の衣装を纏っている。ヨーロッパ人に対してはよく礼を重んじている。
リブレウィール市の概況はおおむねわかってきた。知事は我が提督にさいきん到着した新聞を送ってきたが,この新聞は我々がリバウを出航した当日の10月2日発行のものであった。

2005/11/28 in  | posted by gen

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