バルチック艦隊技術将校,ポリトゥスキーの日記

12月11日

アングルペクウェンに向かって進んでいるが,まだ入港錨地に達していない。艦はきわめて徐々に進航している。座礁を恐れているからである。風はますます強くなって波は後甲板を洗っている。私たちの喜望峰回航は,風波がなくともあまり快適な航海とはならないだろう。

1時ごろにやっとアングルペクウェンに着いた。各戦闘艦はみな投錨した。しかし巡洋艦だけは外洋にいる。湾内が狭いために投錨する場所がないからである。
甲板上で風を避けるもののないところでは立っていられない。風力は強く吹き飛ばされそうになり,また,どこにも波が押し寄せてくる。いまだに汽艇を出すことはできず,陸上との交通もないので郵便物も発送できない。このときの風力は10点(風力を1点から12点までで表わす)だと聞けば,あなたはどのぐらい風が激しいかが想像できるだろう。

ここに郵便船がやってくるのは1年にわずか5回に過ぎないという。もしかしたらそうかもしれない。
我が石炭船の一隻がここで各艦に石炭を積み込んでヨーロッパに帰るときには,その船に郵便物を頼むことになるだろう。

2005/12/11 in  | posted by gen

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