バルチック艦隊技術将校,ポリトゥスキーの日記

1月15日

クバニが来着した。明日は同艦に行かねばならない。
今日はほとんど外に出た。朝食後にアウローラナヒモフジェムチューグシソイ,およびウォロネジなどの艦船を巡航した。ウォロネジは義勇艦隊の汽船である。同艦で10ルーブリを使って巻きタバコを1,000本買った。これで大満足である。
私やその他にも多くの者が熱帯地方特有の発疹を起こし,みな大いに閉口した。リバウ以来はじめて訪問したジェムチューグでは,私が髭だらけになっていたために誰も私がわかる者はいなかった。
オレーグイズムールド(長村注:どちらも巡洋艦)は駆逐艦とともにここに来るはずである。私たちはここに碇泊しているが,いつどこに行くのかは誰も知らない。我々の艦隊はロシアに帰艦するだろうという噂である。
セバスポートリからはなはだ奇怪な通信の書面が届いた。その通信によれば水兵が謀反を起こして多くの災害を生じたというのである。またペテルブルグで大騒乱があったことも伝えた。
今日の早朝には他に行くところがあったが,敵地上陸の訓練があったために汽艇もカッターも一隻も利用できなかったため,ついにどこにも行くことができなかった。ボロジノ型軍艦に関する記録の草案を書き終え,印刷するために事務員に渡した。もし19日または20日の出航が確実であれば,ようやくのことでこれをペテルブルグに発送するのに間に合う。
私たちはオレーグと,この艦と一緒に来る他の艦を待たずに出航するとすれば愚かなことである。いま私たちはどこに急いで行く必要があるのか。また,何も我々を追うものもいないのではないか。安全に碇泊しているのであるから,他艦が来航して艦隊をさらに優勢にするのであれば,何も巡洋艦や戦闘艦がこれを邪魔者扱いする必要はまったくない。

2006/01/15 in  | posted by gen

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