バルチック艦隊技術将校,ポリトゥスキーの日記

1月4日

今日は巡洋艦クバニの来着を待っている。明日はスエズ通過の艦隊が到着予定である。
英字新聞は,ロシアはイタリアおよびドイツに各種艦船30隻の建造を注文したと報じた。
無線電信班が得た不明な暗符について,今日,ナヒモフの乗組員の一人が解読したという。この電報は日本からの発信で,この電信は「ロシア艦隊は灯火を消してセントマリー付近に停泊している」と報じているとのことである。
今日,当地の某軍隊司令官であるフランス人の将校がスワロフに来訪し,艦内に一泊した。今日も防御網を下して水兵を大砲のそばに配備し,汽艇ならびに各艦搭載の水雷艇がいずれも海上で自艦を警戒している。当番外の三分の一の士官は,多くは好奇心から甲板上にいる。
夜はかなり暗く,空は半分ほどは密雲に閉ざされている。どこかで時々光が閃くのが見えた。また小声で話をしている者もいた。光は海岸から放たれ,海上からもこれに答える信号の光を見ることができた。アウローラは,その艦尾から6個の光を認めたと報告してきたが,私も海上に一度に4個の灯火を見た。
今夜ははたして何が起きるのだろうか。襲撃を受けるかもしれない。全艦隊は何となく異様な雰囲気である。艦内の灯火はすべて覆い隠された。夜明けには巡洋艦が秘密命令によってどこかに投錨するようだ。たぶん石炭に関することらしい。

2006/01/04 in  | posted by gen

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