バルチック艦隊技術将校,ポリトゥスキーの日記

2月20日

戦闘艦アリョールで朝食を摂った。虫まで入ったスープを飲んだが,よく食べられたものだ。アリョールの士官たちの話では,近頃は毎晩のように地平線上に軽気球が飛んでいるのをみるという。その軽気球は灯火信号を出しているとのことだ。
士官の一人は衣服の材料がないので白ズボンを綿布でつくることを考え,これを注文していた。
明日,艦隊は沖に出る。私はカムチャツカアナズイリに出張することを口実にして湾内に留まり,上陸して郵便局に行くつもりだ。これで一日でもスワロフおよびその他の艦隊の船から逃れられる。私は明日,公信郵便物を投函するが,これは大きな包みだ。郵便局で時間を費やすことになろう。

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チェザレウィッチ損害の記事を読んだ。たいへん面白い記事だ。この艦には12インチ砲弾が15発命中した(これはたいへんな多さである。12インチ砲弾は恐るべきものだ)。にもかかわらず,一つも装甲を貫通しなかったという。我が戦闘艦スワロフボロジノアレキサンドルアリョールの諸艦はチェザレウィッチに比較すればさらに完全な装甲を持っている。もし12インチ砲弾でさえ貫通しないなら,他の小口径砲弾はもとより意に介することはない。もちろんこれは防御装甲部に命中したときの話である。
グロムボイロシア等の目撃者の話では,一見したところではことごとく破壊粉砕されて慄然とする感がないわけではないが,防御装甲部には一つも貫通したものはなく,艦の重要部には何らの重大な損害を受けていなかったという。
これらのことは結構なことだが,このノシベに際限もなく碇泊し続ければまったく士気を喪失することは免れない。

2006/02/20 in  | posted by gen

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