バルチック艦隊技術将校,ポリトゥスキーの日記

4月25日

時としてすべての人々が一度にだまされることがある。昨日,スワロフの人々は我が艦とアレキサンドル第三世との間を1隻の汽艇が通過するのを見つけた。アレキサンドルからもこの汽艇を認めた。すぐに探海灯を照らして,その光を疑わしい方向に向けたが,ただ白い波と泡沫を見ただけであった。多くの人々は,これは探海灯が照らしたときに海中に潜った潜水艇ではないかと想像した。この想像説を確かめるのに,また次のような話があった。イズムールドは潜水艇のビルスコップ(潜水艇の潜望鏡で艇体から水中に出ており,潜水した際に前方にあるものを見るところ)に似たものを認めたとのことであった。
我々は2日後にはカムランを離れてどこかほかの湾に赴くという話がもっぱらである。このためには運送船にある石炭や食料品を積み込まなければならない。ダンボーフは我々が一緒に伴っていくことになるので郵便物はサイゴンには持っていかれない。

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我々の艦隊のかなたに行動している軍艦を見つけた。これは日本の艦隊ではないかと危ぶまれたので,これを調べるためにオレーグを差し向けたが警戒は無用であった。たぶんこれはフランス巡洋艦のデカルトである。なお他に我が艦隊に向けて間近に航行してくる汽船があった。我が艦隊が他の湾に入るということが決定された。私はその湾の名称を覚えていない。その湾はカムランから北方1露里にあり,この湾に入るのは明日ではなく明後日になる。まずこれから運送船を処分しなければならない。
我々はホンコーヘに入る。単に私の想像に過ぎないが,この湾はたぶん荒れた未開の地であると思われる。
退屈極まりなく,はやく家に帰りたい。果たしてそれはいつになるのだろうか。

2006/04/25 in  | posted by gen

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